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ワインの名前によくある「シャトー」や「ドメーヌ」って何?

ワイン愛好家の皆さんなら、「シャトー」や「ドメーヌ」という言葉が名前に入ったワインを飲んだこと、あるいは見かけたことがあるのではないでしょうか?これらの言葉は、フランスのワインへの理解を深めるうえで、とても重要なキーワードです。そこで、この記事では、「シャトー」と「ドメーヌ」の言葉の意味を解説したうえで、その応用編の知識を紹介しています。ワインの知識をブラッシュアップしたいという方は、ぜひ参考にしてください。   ■「シャトー」も「ドメーヌ」もワイン生産者を表す言葉 結論から言うと、「シャトー」も「ドメーヌ」も、フランスのワインの生産者を表している言葉です。ワインの生産者にも様々な形態がありますが、「シャトー」も「ドメーヌ」も、自社でブドウの栽培からワインの醸造や熟成、瓶詰を一貫しておこなう生産者のことを指しています。そのため、ワインづくりの工程の一部を他社に委託している生産者のことは、正確には「シャトー」や「ドメーヌ」とは言えません。 それでは、「シャトー」と「ドメーヌ」の違いは、どのような点にあるのでしょうか? 「シャトー」とはフランス語で「城」を意味する言葉で、主にボルドー地方の生産者を指しています。一方の「ドメーヌ」とはフランス語で「領地」を意味する言葉で、主にブルゴーニュ地方の生産者を指しています。 このように、産地ごとに生産者の呼び方が違う理由には、歴史的ないきさつがあります。次の章で詳しく見ていきましょう。   ■「シャトー」と「ドメーヌ」が生まれた歴史的背景 ワインの産地ごとに「シャトー」と「ドメーヌ」という呼び名の違いが生まれた発端となった出来事は、1789年に起きたフランス革命でした。フランス革命によって特権を奪われた貴族たちは、所有するブドウ畑も取り上げられてしまいます。しかし、ボルドーでは貴族たちが広大なブドウ畑を買い戻して所有し、城のような建物でワインづくりをおこなったために、「シャトー」と呼ばれるようになりました。 一方のブルゴーニュ地方では、教会や修道院が所有していた畑が細分化され、農民たちに分け与えられました。こうして、ブルゴーニュでは各々の区画の畑で、小規模な単位でワインづくりがおこなわれるようになったのです。そのため、ブルゴーニュでは「シャトー」のような大きな建物は必要なく、ワインの生産者たちは自身の区画の畑でとれたブドウを使い、小さな建物でワインづくりをおこなっていたことから、「ドメーヌ」と呼ばれるようになりました。   ■「シャトー」と「ドメーヌ」では格付けのされ方も違う!? ワイン愛好家の方なら、フランスのワインには「格付け」があるのをご存知の方も多いのではないでしょうか?実際、フランスでは国が定めるワイン法という法律によって、ワインの格付けが定められています。「格付け」と聞くと難しく感じられるかもしれませんが、法に基づく「格付け」があるからこそ、偽物ワインや粗悪なワインが出回ることなく、ワインの品質の一定程度の保証がされているのです。 そして、「シャトー」と「ドメーヌ」では、格付けのされ方も変わってきます。 ボルドーでは生産者ごと、つまりシャトーごとに格付けされます。シャトーAとシャトーBが1級、シャトーCとシャトーDが2級、といった具合です。このような格付けが初めておこなわれたのは1855年のこと。パリ万博に際し、ナポレオン三世の命令により、ボルドーのメドック地区のシャトーごとに格付けがおこなわれたのが始まりです。 一方のブルゴーニュでは、畑ごとに格付けされます。A畑とB畑が特級畑、C畑とD畑が1級畑、といった具合です。ブルゴーニュでは古くから畑のわずかな場所の差がワインの味わいに違いをもたらすということがわかっており、それをもとに畑ごとの格付けが制定されました。   ■ブルゴーニュには「ドメーヌ」のほかに「ネゴシアン」という生産者も 「ドメーヌ」とはブルゴーニュの生産者とお伝えしましたが、ブルゴーニュには「ネゴシアン」呼ばれる生産者も存在します。では、この両者の違いはどのような点にあるのでしょうか? 先述の通り、「ドメーヌ」とは自社でブドウの栽培からワインの醸造や熟成、瓶詰を一貫しておこなう生産者のことを指しています。一方の「ネゴシアン」とは、農家からブドウやワインを買い上げ、自社で醸造や熟成から瓶詰までをおこなう生産者のことをいいます。「ネゴシアン」もまた、ブルゴーニュのワインのつくり手として重要な役割を担っているのです。というのも、ブルゴーニュには小規模なブドウ農家が多く、皆が皆、自家でワインの醸造や熟成がおこなえるわけではありません。そこで、「ネゴシアン」が彼らのブドウを買い上げ、時には栽培に関するアドバイスをおこない、上質なワインを生み出しているのです。 一般的に「ドメーヌ」のワインのほうが個性的で品質が高いと言われますが、「ネゴシアン」のワインのほうが価格は低めで品質が安定していると言われます。   ■まとめ 「シャトー」と「ドメーヌ」について解説しました。ワイン初心者の方にとっては少し難しく感じられるかもしれませんが、ワイン大国・フランスのワインについて理解を深めるためには必須の知識です。このような知識があると、漠然とワインを選ぶのではなく、産地や生産者にも目を向けながら、一歩踏み込んだワイン選びができるようになりますよ!      

春の緑の野菜と相性抜群!ソーヴィニヨン・ブランのワインとは

キャベツにレタス、グリーンアスパラなど、多くの緑の野菜が春から初夏にかけて旬をむかえます。そんな旬の野菜にピッタリのワインが、ソーヴィニヨン・ブランという品種のブドウからつくられたワインです。「おいしい旬の野菜とワインのペアリングを楽しみたい!」という方は、ぜひ参考にしてください。   ■ソーヴィニヨン・ブランってどんなブドウ?ワインの特徴は? ソーヴィニヨン・ブランはフランスのボルドー地方が原産の白ワイン用のブドウ品種です。フランスやニュージーランドなどをはじめ、世界中で栽培されている品種ではありますが、その栽培には冷涼な気候が適していると言われます。 ソーヴィニヨン・ブランのワインの最大の特徴は、レモングラスなどのハーブや芝生を刈った時のような「グリーン」を感じさせる香り。ほかにも柑橘類を思わせる香りや、心地よい酸味とほろ苦さが感じられ、総じてフレッシュで爽やかな印象のワインです。 ソーヴィニヨン・ブランのワインは、発酵前にブドウの果皮を果汁に漬け込んで香りを最大限に引き出す「スキンコンタクト」という製法が採用されることもあります。こうすることにより、ブドウの持ち味であるフレッシュな味わいをより多く引き出せるのです。また、一般的には長期熟成をせず、若いうちに飲まれることが多いです。   ■ソーヴィニヨン・ブランの産地①:フランス・ロワール渓谷地方 ロワール渓谷地方はフランス北西部を流れる同国最大の川、ロワール川の渓谷沿いに広がる全長1,012㎞に及ぶ大規模なワインの生産地です。ロワール川の流域には古城が点在しており、「フランスの庭」とも呼ばれる風光明媚な産地としても知られています。 ロワール渓谷地方のなかでもソーヴィニヨン・ブランのワインの生産が盛んなのは、ロワール川上流域に位置するサントル・ニヴェルネ地区。気候は冷涼で気温差の激しい大陸性気候で、土壌は主に石灰質土壌と、ソーヴィニヨン・ブランの栽培にとって好条件が揃っています。そのなかでも特に有名なのは、「シレックス」と呼ばれる火打ち石の混ざる土壌の「プイィ・ヒュメ」や「サンセール」のワインです。これらのワインには、ソーヴィニヨン・ブランの特徴に加え、火打ち石のようなミネラル感が現れます。   ■ソーヴィニヨン・ブランの産地②:フランス・ボルドー地方 ボルドー地方はフランスの南西部に位置する、ブルゴーニュと並ぶフランスの一大銘醸地です。そのワインの優雅な味わいから「フランスワインの女王」とも言われます。なかでもソーヴィニヨン・ブランの栽培が盛んなのはグラーヴやペサック・レオニャンなどの地区で、数多くの高品質なワインが生み出されています。 他の国や地域ではソーヴィニヨン・ブラン100%のワインがつくられることが多いのに対し、ボルドーのソーヴィニヨン・ブランのワインは、一般的にセミヨンというブドウ品種とブレンドされます。セミヨンとブレンドすることによって、より厚みのある味わいのワインに仕上がるのです。 また、ボルドー地方のソーテルヌ地区やバルサック地区では、ソーヴィニヨン・ブランを使って、「貴腐ワイン」と呼ばれる極甘口のデザートワインがつくられています。   ■ソーヴィニヨン・ブランの産地③:ニュージーランド ソーヴィニヨン・ブランの産地として世界的に高い評価を得ているのが、南太平洋に浮かぶニュージーランドです。特に南島の北東部に位置するマールボロー地区では、昼夜の寒暖差や豊富な日照量などをいかし、極めて高品質なソーヴィニヨン・ブランのワインが生み出されています。 ニュージーランドのソーヴィニヨン・ブランのワインは、ハーブのような爽やかな香りや、クリーンですがすがしい果実味など、ソーヴィニヨン・ブランの個性や特徴が際立っているのが特徴です。そのため、ワイン通の方にとってはもちろん、ワイン初心者の方にとっても「わかりやすい」味わいのワインとして広く受け入れられています。   ■ソーヴィニヨン・ブランのワインと相性の良い料理 ソーヴィニヨン・ブランのワインには、ハーブや刈りたての芝生のような「グリーン」を感じさせてくれる香りがあるため、フレッシュな野菜サラダなど、緑の野菜とは抜群の相性です。また、サラダに限らず、アスパラガスの生ハム巻きやロールキャベツなど、野菜が主役、もしくは準主役の料理ともよく合います。 他にも、その爽やかな風味から、寿司や天ぷらなどの和食とも相性抜群です。 そのため、ソーヴィニヨン・ブランのワインは、野菜をよく食べ、和食を食べることの多い日本人の食卓では活躍する機会の多いワインと言えるでしょう。   ■まとめ ソーヴィニヨン・ブランのワインの特徴と、代表的な産地をご紹介しました。 「グリーン」の香りと爽やかな味わいが特徴的なソーヴィニヨン・ブランのワイン。ぜひおいしい旬の野菜と合わせ、初夏の草原を吹き抜ける風のような清々しいペアリングをお楽しみくださいね。      

ワインラバー憧れの的!「5大シャトー」を一挙に紹介!

 ワインの「5大シャトー」をご存知でしょうか?これはフランスの一大銘醸地であるボルドーのメドック地区のワインの格付けにおいて、第1級に輝く5つのシャトー(ワイン生産者)を指しています。  1855年の制定以来、ほとんど変更のないメドックの格付けにおいて第1級に輝くシャトーのワインは、まさに世界のトップ!多くのワインラバーの憧れの的となっています。今回は、そんな5大シャトーについて詳しく解説していきましょう。   ■シャトー・ラフィット・ロートシルト  メドックの格付け、第1級シャトーの代表ともいえるのがシャトー・ラフィット・ロートシルトです。 メドック地区、ポイヤック村の北端に位置するシャトー・ラフィット・ロートシルトの畑は、石灰質を基盤とする砂利質の土壌で、メドックでも最上と目されています。  そのワインはたぐいまれなる優雅さと力強さを兼ね備えており、「究極のエレガンス」ともいうべき繊細で気品あふれる味わいが特徴的です。 このワインを世に広めたのは、フランス国王ルイ15世の愛妾として知られるポンパドゥール夫人です。ヴェルサイユ宮殿の晩餐会で必ず飲んでいたことから王室御用達のワインとなり、瞬く間に貴族の間でステータスシンボルとなっていきました。  革命などによってシャトーの所有者には数々の変遷がありましたが、その高い評価は変わらず、洗練された高貴な味わいで人々を魅了し続けています。 近年は中国市場での人気が高く、価格の高騰が激しくなっていますが、その雰囲気を味わうならセカンドラベルの「カリュアド・ド・ラフィット」がおすすめです。芳醇なアロマが、気品あふれるラフィットの格式を感じさせてくれるでしょう。   ■シャトー・マルゴー  シャトー・マルゴーは、マルゴー村から唯一メドックの格付け第1級に選ばれたシャトーです。 マルゴー村は石灰質や粘土交じりの泥土の層の上に砂利や泥土が広がる土壌で、ふくよかでエレガントなワインの産地として名高い村。その中でも群を抜くハイレベルのシャトーが、シャトー・マルゴーなのです。 そのワインはしなやかさや柔和さの中に、しっかりとした存在感や内に秘めた静かな力強さがあり、まさに女王の風格があります。控えめな中にも堂々たる品格とエレガンスを携えており、五大シャトーの中で最も「女性的」と形容されています。 セカンドラベルは「パヴィヨン・ルージュ・デュ・シャトー・マルゴー」。華やかな香りの中にスモーキーなニュアンスが漂い、マルゴーらしいエレガントで女性的な味わいが楽しめます。   ■シャトー・ラトゥール ブドウ農園のシンボルであるサン・ランベールの塔がラベルに描かれるシャトー・ラトゥール。ポイヤック村の南東端、ジロンド川に近い場所に位置するシャトーです。 ジロンド川の輻射熱の影響によって畑が温暖に保たれるなど、ブドウの栽培にとって利点の多い立地です。シャトー・ラトゥールのワインは、豊富なタンニン(渋み)からもたらされる力強く濃厚な味わいで、堂々たる風格を備えています。その力強く荘厳なスタイルから、五大シャトーの中で最も「男性的」と形容されているワインです。 もちろん、ただ渋いだけではなく、ふくよかな果実味とのバランスがとれており、上品さと底知れぬスケール感も備えています。 セカンドラベルは「レ・フォール・ド・ラトゥール」。ラトゥールらしい男性的な味わいで、ファーストラベルにも引け劣らない特級品です。   ■シャトー・オー・ブリオン シャトー・オー・ブリオンは5大シャトーの中で、唯一メドック地区以外のグラーヴ地区のペサック・レオニャン村から選ばれたワインです。  メドック格付けが制定された1855年当時、シャトー・オー・ブリオンは既に確固たる名声を築いていたために、例外的にメドック地区以外から選ばれました。 そのワインの特徴は、優雅な心地よいアロマと濃厚な旨味。5大シャトーのワインはどれもカベルネ・ソーヴィニヨンというブドウ品種を主体とし、メルローやカベルネ・フラン・などの品種のブドウをブレンドしていますが、シャトー・オー・ブリオンのワインは最もメルローの比率が高く、他の4つのワインとは違ったニュアンスが感じられます。 セカンドラベルは「ル・クラランス・ド・オー・ブリオン」。飲みやすいエレガントな味わいです。   ■シャトー・ムートン・ロートシルト 1973年にメドック格付け第2級から第1級への昇格を果たしたシャトー・ムートン・ロートシルト。1855年制定の格付けが変更された、極めて珍しい例です。 ポイヤック村のシャトー・ラフィット・ロートシルトと隣接した場所に非常に良いブドウ畑を所有しており、芳醇な香りに柔らかくも力強いリッチな味わいのワインを生み出しています。 また、毎年異なるアーティストがラベルのデザインを手掛けているのも人気の秘密。ラベルのコレクターも多いそうです。セカンドラベルは「ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロートシルト」。生産本数が少なく、ファーストラベルよりも入手困難ともいわれています。   ■まとめ ご紹介したワインはどれも世界中のワインラバーが憧れる超一流品。かなり高額ではありますが、ここで紹介しているセカンドラベルなら手が届く範囲かもしれません。まずは5大シャトーへの足掛かりとして、セカンドラベルから試してみるのもおすすめです。      

話題の「日本ワイン」!ブドウ品種の特徴から好みの1本を探そう!

話題沸騰中の「日本ワイン」。試してみたいと思いつつ「何を選んだらいいかわからない」という方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、日本ワインの定義や国産ワインとの違いについて解説したうえで、日本ワインに使用される代表的なブドウ品種を紹介していきます。 ブドウ品種はワインの味わいに大きく影響する一大要素です。品種ごとの特徴を押さえれば好みに合ったワインを探しやすくなるので、ぜひ参考にしてみてくださいね。   ■日本ワインとは? 日本ワインの代表的なブドウ品種を紹介する前に、まず「日本ワインとは何か?」についてお話しましょう。日本ワインとは、日本国内で収穫されたブドウのみを原料とし、日本国内で醸造されたワインのことです。 従来は海外から輸入したブドウやブドウの濃縮果汁などを使用して、国内で醸造されたワインがひとくくりに「国産ワイン」と呼ばれており、原料の産地がどこなのか分かりにくい状態が続いていました。 そこで、消費者が適切に商品を選択できるよう、2015年国税庁によって『果実酒等の製法品質表示基準』が定められ、2018年10月30日の施行日以降、条件を満たしたワインのみが「日本ワイン」と表示できるようになりました。 日本ワインの主要な生産地としては山梨県、長野県、北海道、山形県などが挙げられます。 東日本にワイン生産地が集中していますが、現在では北は北海道から南は沖縄県まで、ほとんどの都道府県でワインが造られています。 ブドウ栽培地の北限と南限では緯度の差が約18度もあり、気候も土壌も大きく異なります。 多様な気候風土で育まれる日本ワインの特徴は、その多様性にあるといえるでしょう。   ■白ワイン用品種①:甲州 「甲州」は白ワイン用のブドウ品種の中で最も生産量が多く、その95%以上が山梨県で生産されています。 甲州ブドウの来歴について確かな資料はありませんが、近年の研究で甲州のルーツはヨーロッパや中東のブドウ品種であるヴィティスス・ヴィニフェラと、中国のブドウ品種であるヴィティス・ダヴィーディのDNAが含まれていることがわかりました。 このことから甲州はカスピ海付近のヴィティス・ヴィニフェラ種のブドウが中国を渡り、その間に野生種と交雑しながら日本に伝わってきたと考えられています。 甲州のワインの特徴は、フルーティーな香りとすっきりとした辛口の味わいです。香りも味わいも比較的穏やかなため、料理の繊細な味わいを壊しません。なかでも出汁で味付けをして、素材そのものの味を楽しむような和食によく合います。 とはいえ、最近ではシュール・リーや果皮と共に醸し発酵させるなどの特殊な製法により、一概に「穏やか」の一言では言い表せない、複雑で個性的な香りや味わいをもつ甲州ワインも増えてきています。   ■白ワイン用品種②:ナイアガラ  日本の白ワイン用ブドウ品種で、甲州の次に生産量が多いのが「ナイアガラ」です。 生食用としても親しまれているブドウ品種で、主に長野県や北海道、山形県などで生産されています。アメリカのナイアガラで交配された品種で、日本には明治時代に伝来しました。 ナイアガラのワインには、フルーティーで心地よい中甘口から甘口のワインが多いのが特徴です。また、ナイアガラから甘口のスパークリングワインが造られることもあります。 いずれにしてもワインを飲みなれていない方でも比較的飲みやすい味わいのため、ワイン入門にピッタリな品種といえるでしょう。   ■ 赤ワイン用品種①:マスカット・ベーリーA 「マスカット・ベーリーA」は赤ワイン用のブドウ品種として、日本で最も生産量が多い品種です。 新潟県で「岩の原葡萄園」を開いてブドウの交配育種に力を注ぎ、「日本ワインの父」とも呼ばれる川上善兵衛によって1927年に開発されました。 マスカット・ベーリーAは国内各地で栽培されており、特に生産量が多いのは山梨県や長野県、山形県などです。イチゴのキャンディーのような甘い香りに、フルーティーで渋みが穏やかな味わいが特徴で、すき焼きなどの甘辛い味付けの肉料理ともよく合います。   ■赤ワイン用品種②:メルロー  メルローはフランスのボルドーを原産とする、赤ワイン用のブドウ品種としては日本3番目に生産量が多いブドウ品種です。 北は北海道から南は大分県まで、かなり広い範囲で生産されていますが、特に有名な産地は長野県塩尻市にある桔梗ヶ原。1989、1990年の「リュブリアーナ国際コンクール」で桔梗ヶ原産のメルローを使用したワインが大金賞を連続受賞したことで脚光を浴びるようになりました。 メルローのワインは果実味が豊かで渋みはソフト、まろやかな味わいになるのが特徴です。 サーロインステーキなど、ボリューム感のある肉料理などとよく合います。   ■まとめ ブドウ品種はワインの味わいに大きく影響します。もしワイン選びに迷ったら、今回ご紹介したブドウ品種の特徴から自分の好みやワインを飲む機会にふさわしい1本を選んでみてはいかがでしょうか?      

気候が変わればワインも変わる!?気候とワインの深い関係とは

今や世界各地でつくられているワイン。その味わいには、原料となるブドウが栽培される土地の「気候」が密接に関係しています。 気候とは、ある地域における一定期間内の気温や降雨量、日照量などにより定義されるものです。その気候はブドウの生育やワインの質に大きな影響を及ぼします。 そこで今回は、美味しいワインを生み出す4つの気候について解説していきます。ワインへの理解を深めたいという方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。   ■ブドウ栽培に適した気候とは ワイン用のブドウの栽培には、どのような気候が適しているのでしょう? ブドウをはじめ、植物は光合成をして糖分をつくります。光合成をするには日照と温度が必要です。そのため、ブドウの生育期間に1,000~1,500時間の日照があり、年間平均気温が10℃~20℃、暑い時期と寒い時期が訪れるような四季のある気候が適しているといわれます。 また、ブドウの生育にはある程度の水分が必要です。ただし、多すぎると病害を引き起こしたり、果実の質が下がったりすることがあるため、年間降水量は500~900mmが望ましいとされています。 このような気候は、北半球では北緯30度~50度、南半球では南緯30度~50度の地域に多く、その範囲内にブドウの栽培地が集中しています。とはいえ、温暖化の影響により、以前は寒冷すぎてブドウが栽培できなかった地域でもブドウが栽培されるようになるなど、ブドウの栽培地は年々変化を遂げているのも事実です。 ちなみに日本は北緯20度から北緯46度にあり、北は北海道から南は沖縄県まで、広い範囲でワイン用のブドウが栽培されています。 以下、ワインづくりにふさわしい4つの気候区分を詳しく見ていきましょう。   ■大陸性気候 大陸性気候は年間の気温差や一日の中での気温差が大きく、はっきりした四季がある気候です。また、夏の雷雨を除いては雨が少なく、日当たりが良いのも特徴です。 夏になると気温がぐんと高くなるものの、秋になると急激に気温が下がるため、シャルドネやガメイ、ピノ・ノワールといった完熟に達するのが早い早熟型のブドウ品種の栽培に向いています。 反対に、ゆっくりと時間をかけて成熟するような晩熟型のブドウ品種の栽培にはあまり向いていません。冬にはかなり冷え込みが厳しくなるため、ブドウの樹を凍死させてしまう霜や凍害などに気を付ける必要があります。 大陸性気候の産地のワインは、さわやかでアロマティックなワインになる傾向にあります。 代表的な産地としては、フランスのブルゴーニュやアルザス、ドイツ、東ヨーロッパなどが挙げられます。   ■海洋性気候 海洋性気候は温暖な海風の影響で年間の気温差が小さく、冬も夏も過ごしやすい気候です。 また年間を通して雨が降り、湿度が高いのも特徴です。そのため、過度に雨が降ってしまうと、結実不良やブドウの病害を招く恐れもあります。 大陸性気候とは対照的に穏やかな気候の秋が長く、ブドウが成熟するのを待ってから収穫できるため、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロ、ソーヴィニヨン・ブランなど、熟するのが遅い晩熟型のブドウ品種の栽培に向いています。 海洋性気候の産地のワインは、複雑なアロマを持つ、ほどよいボディ感のワインになる傾向にあります。代表的な産地としては、フランスのボルドー、スペインのガリシア地方、ニュージーランドなどが挙げられます。   ■地中海性気候 地中海性気候は年間を通して温暖で、冬に雨が降り、夏は日照が多く乾燥した気候です。 春から秋にかけてのブドウの生育期間に雨が降らないため、ブドウの病気のリスクも少なく、よく熟します。ブドウの栽培に恵まれた気候といえるでしょう。ただ、ブドウの生育期間にあまりにも雨が降らない場合、土壌の灌漑が必要になることもあります。 地中海性気候の産地のワインは、芳醇なアロマを持つパワフルなワインになる傾向があります。また、地中海性気候のワインの産地ではブドウが病気にかかりにくいことから、農薬を使わずにオーガニックワインをつくる生産者が多いのも特徴のひとつです。 代表的な産地としてはイタリア、南フランス、スペインの地中海側、オーストラリア、カリフォルニア、チリなどが挙げられます。   ■高山性気候 高山性気候は夏が短く、冬の寒さが厳しいといった一日の気温差が大きい気候です。また、平地と比べて冷涼で、標高が高ければ高いほど気温が下がります。 山の斜面を利用したブドウ畑は水はけがよく、適度な水分負荷によってブドウの品質が向上します。また日当たりも良く、光合成が促進され、より力強いワインを生み出すブドウを育みます。代表的な産地としては、フランスのジュラ地方やサヴォア地方などが挙げられます。   ■まとめ ブドウ栽培に適した気候と、美味しいワインを生み出す4つの気候を紹介しました。ワイン生産者の多くは、その産地の気候に適した品種のブドウを植えたり、栽培や醸造に工夫を凝らしながら、理想的な味わいを追及し続けています。ワインを飲むときは、産地の風景や生産者、そして土地の気候を想像しながら味わってみると、それまで以上にワインに対する理解を深めることができるでしょう。      

チーズはワインの最高の友!?ワインとチーズの合わせ方

ワインのおつまみといえば、やっぱりチーズ。 ただチーズもワインもさまざまな味わいがあるので、必ずしもすべてのチーズにすべてのワインが合うとは言い切れません。 そこで今回はチーズのタイプ別に、相性の良いワインとチーズの例を具体的にご紹介していきます。ワインとチーズを合わせる際にぜひ参考にしてみてくださいね。   ■ワインとチーズの合わせ方のポイント   チーズとワインは古来よりヨーロッパで親しまれてきた定番の組み合わせです。  ワインとチーズはどちらも発酵食品であるため、相性がいいといわれています。とはいえ、チーズにもワインにも、さまざまなタイプや味わいのものがあります。そのため、必ずしもすべて相性がいいというわけではありません。 例えば香りや味わいの強いチーズに繊細な白ワインを合わせたら、ワインが負けてしまいますよね。では、どうすれば上手に合わせられるのでしょうか? 簡単なコツとしては、ワインとチーズに何らかの共通点を持たせることです。具体的には味わいや産地といった共通点です。 また少し慣れてきたら、ワインとチーズに味わいを引き立てあう要素があるかを考えてみましょう。 例えば、塩味の強いチーズに甘口のワインを合わせると、双方の味わいがより引き立ちます。 身近なもので例えるなら甘いスイカに塩を少し振ると、一層スイカの甘味が引き立つような感じですね。   ■ハードタイプ・セミハードタイプのチーズ   ハードタイプのチーズとは製造過程で水分を少なくした硬質なチーズのこと。セミハードタイプのチーズはハードほどではないものの、水分含有量が少なく、やや硬質なチーズのことで旨味が凝縮された濃厚な味わいが特徴的です。 これらのチーズは軽めのワインより、ややコクのあるタイプのワインが合います。フランス・ジュラ地方で生産される「コンテ」の場合、同じジュラ地方のワインと相性抜群です。 また、ジュラ地方で生産される「ヴァン・ジョーヌ(黄ワイン)」という黄色の色味を帯びた特殊なワインもよく合います。 イタリアのエミリア・ロマーニュ州で生産される「パルミジャーノ・レッジャーノ」には、やはり同州のワインが抜群の相性!特にマルヴァジアという品種のブドウからつくられる白ワインや、ランブルスコという品種のブドウからつくられる微発泡の赤ワインがよく合います。   ■白カビチーズ 白カビチーズとはカマンベールチーズに代表される、表面が白カビに覆われた中身がやわらかいチーズのことです。マイルドな風味で、クセのあるチーズが苦手な人でも食べやすい味わいです。 そのような白カビチーズには軽めでフルーティーな赤ワインや、すっきりとした白ワインがよく合います。 例えば、フランスのノルマンディー地方で生産される「カマンベール・ド・ノルマンディー」には、ブルゴーニュ地方の白ワインやボジョレー地区の赤ワインが好相性です。また、ノルマンディー地方で生産が盛んなリンゴからつくられる発泡酒、シードルを合わせてもいいでしょう。   ■ウォッシュチーズ   ウォッシュチーズとはチーズの製造工程において表面を塩水、もしくはお酒で洗いながら熟成させたチーズのことです。外側は匂いが強く、中身はやわらかい食感とマイルドな味わいが特徴です。 ややクセのある風味のため、好き嫌いはあるかもしれませんが一般的にウォッシュチーズには少し甘味のあるアロマティックな白ワインや、果実の凝縮感のある赤ワインが合います。 フランスのブルゴーニュ地方で生産される「エポワス」には、やはり同じブルゴーニュ地方の赤ワインや白ワインがベストマッチ。また、フランスのノルマンディー地方で生産される「ポン・レヴェック」にはボルドーのオー・メドックの赤ワインやシードルなどがよく合います。   ■青カビチーズ 青カビチーズとはブルーチーズとも呼ばれる、熟成中にチーズの内部に青カビを繁殖させて仕上げるチーズのことです。塩味が強めで濃厚な風味と、ピリッとした刺激的な風味が感じられるのが特徴です。 青カビチーズには貴腐ワインをはじめとする甘口の白ワインか、力強い味わいを備えた赤ワインがよく合うとされています。 フランスのミディ・ピレネー地方で生産される「ロックフォール」にはボルドーのソーテルヌ地区の貴腐ワイン、あるいはローヌ地方南部の赤ワインを合わせるといいでしょう。 またイタリアのロンバルディア州で生産されるゴルゴンゾーラは地理的に近いヴェネト州のレチョート・ディ・ソアヴェ(甘口ワイン)、またはピエモンテ州の赤ワインなどがよく合います。   ワインのおつまみには欠かせないチーズ。合わせ方のコツをおさえておくと、より美味しい組み合わせが楽しめるようになるでしょう。皆さんもぜひ参考にしていただきながら、チーズとワインの最高のハーモニーを味わってくださいね。      

お花見&女子会で大活躍!ロゼワインの基本と「フランス3大ロゼワイン」

春といえばお花見の季節です。家族や恋人、仲間たちと一緒に、桜の下でいただく食事やお酒は格別ですよね。そんなお花見にぴったりなワインといえば、やはり桜と同じ色合いのロゼワインでしょう。 見た目が華やかなロゼワインはSNS映えも抜群!女子会にもピッタリです。今回はそんなロゼワインの製法や、フランスの3大ロゼワインを紹介していきましょう。   ■ロゼワインの製法 まずは、ロゼワインの製法から見ていきましょう。ロゼワインの製法は大きく3つに分けられます。 1つ目の製法は「セニエ法」です。この製法では、赤ワインの原料となる果皮が紫色をした黒ブドウを原料とし、果汁を果皮や種とともに醸します。そして、果汁に適度に色がついた時点で果汁のみを別のタンクに移して発酵させていくという、赤ワインと同様の醸造法です。  2つ目の製法は「直接圧搾法」です。この製法では「セニエ法」と同様に黒ブドウを原料としますが、黒ブドウを破砕、圧搾する段階で抽出された果皮の色がついた果汁を発酵させていきます。これは白ワインと同様の醸造法です。 3つ目の製法「混醸法」は、黒ブドウと白ワインの原料となる白ブドウを原料とし、両者が混ざった状態で発酵させていく製法で、主にドイツで見られます。 なお、赤ワインと白ワインを混ぜることでロゼワインのような色や風味を再現することができますが、そのようにロゼワインをつくることは、フランスのシャンパーニュ地方を除き、EUでは禁止されています。   ■アムールの国、フランスはロゼワイン大国でもあった! そもそも「ロゼ」という言葉はフランス語で「バラ色」を意味する言葉です。そして、バラ色から連想するのが「恋愛」ではないでしょうか。 恋愛大国であるフランスでは、ロゼワインには「恋人たちのワイン」というイメージがあり、バレンタインデーに消費のピークをむかえますし、ヴァカンスの間に南仏のリゾート地のビーチでロゼワインを飲むことは「フランス流」などといわれます。そのため、寒い時期より暖かい時期に消費が増える傾向にあるようです。  フランスは世界最大のロゼワインの消費地であると同時に、世界最大のロゼワインの産地でもあります。現に、世界で生産されるロゼワインの3分の1はフランス産のものです。それではいよいよ、ロゼワイン大国・フランスの「3大ロゼワイン」をひとつひとつ見ていきましょう。   ■フランス3大ロゼワイン①:ロゼ・ダンジュー ロゼ・ダンジューはフランス北西部、広大なロワール川によって形成された渓谷沿いの、ワイン産地が広がるロワール地方・アンジュー地区でつくられるロゼワインです。 主にグロローなどのブドウ品種から「セニエ法」でつくられており、美しいサーモンピンクの色合いと、ベリー系の果実やサクラのようなアロマ、ほのかに甘さを感じる味わいが特徴的です。 フルーティーさと華やかさを兼ね備えているため、女性にも人気が高く、ワインを飲み慣れない人にも飲みやすい味わいです。 ロゼ・ダンジューはあらゆる料理とよく合いますが、特に相性が良いのは中華料理やエスニック料理など、ピリッと辛味が効いた料理やスパイスを感じる料理です。ロゼ・ダンジューの上品な甘さが料理のスパイシーさを中和し、互いの味わいを一層引き立てます。   ■フランス3大ロゼワイン②:プロヴァンス・ロゼ プロヴァンス・ロゼはフランス南東部、地中海沿いに広がるプロヴァンス地方でつくられるロゼワインです。 プロヴァンス地方といえば、ピカソやゴッホなど名だたる芸術家を虜にしていたことでも知られ、現在でもフランスの一大リゾート地として名をはせています。 そんなプロヴァンス地方はフランスで最もロゼワインの生産量が多く、現にフランスで生産されるロゼワインの約4割を生産する、一大ロゼワインの産地でもあります。 プロヴァンス・ロゼは主にカリニャン、ムールヴェードル、グルナッシュなどのブドウ品種から「直接圧搾法」でつくられます。その特徴は淡いピンク色の色調と、ミネラルやほどよい酸味を感じる、爽やかで洗練された辛口の味わいです。 様々な料理と合わせやすく、なかでもシーフードやトマトなどを使った地中海料理とは抜群の相性となっています。   ■フランス3大ロゼワイン③:タヴェル・ロゼ タヴェル・ロゼはフランスの南東部、ローヌ川沿いに広がるローヌ地方のタヴェルでつくられるロゼワインです。 ブドウ品種は一般的にグルナッシュを主体とし、シラーやムールヴェードルなどの品種がブレンドされています。 オレンジがかったサーモンピンクの色合いと芳醇な香り、辛口で力強い味わいが特徴で、3大ロゼワインの中では最も赤ワインに近い風味を持っています。 また、ほとんどのロゼワインは長期熟成には向かず、早く飲んでしまうに越したことはありませんが、タヴェル・ロゼには5~10年熟成できるものがあることも大きな特徴のひとつになっています。 果実味と酸味も豊かで、独特のゴージャス感のあるタヴェル・ロゼは「ロゼの女王」とも呼ばれており、特に生ハムやローストビーフなどの軽めの肉料理とよく合います。   ■まとめ ロゼワインやフランスの3大ロゼワインについて紹介しましたが、試してみたいロゼワインはありましたか?SNS映えはもちろん、お花見などのイベントや女子会などで大活躍するロゼワイン。その知識を蓄えておけば、飲むシーンや集まるメンバーにピッタリの1本を選ぶことができるようになり、ロゼワインとともに一層楽しいひとときが過ごせるようになるでしょう。      

今話題の「オレンジワイン」。その歴史と魅力に迫る!

「オレンジワイン」というワインをご存知でしょうか? 実は今、世界のワイン愛好家たちの中でおおいに注目されているワインです。 今回は「オレンジワインが好き!」という方はもちろん「これからオレンジワインに挑戦してみたい」「そもそもオレンジワインって何?」という方に向け、オレンジワインの楽しみ方について紹介していきましょう。   ■オレンジワインとは? まず「オレンジワインとは何か?」という基本的な知識をおさえておきましょう。 オレンジワインとは「スキンコンタクト」という特殊な製法でつくられたオレンジ色のような色味を帯びた白ワインのことです。 通常、白ワインをつくるときは白ブドウと呼ばれる果皮が黄緑色のようなブドウの果汁を絞り、果皮や種を取り除き、果汁のみを発酵させてつくります。 一方、オレンジワインは白ワインと同じく白ブドウを原料にしながら製法が少し異なります。それが「スキンコンタクト」と呼ばれる、一定の期間、果皮や種を果汁に漬け込ませるという製法です。 赤ワインは果汁に果皮を漬け込んでつくるため、オレンジワインは赤ワインの製法に近い白ワイン、ともいえるでしょう。 この「スキンコンタクト」によって、白ブドウの果皮に含まれる黄色系の色素が果汁に移り、ワインの色がオレンジ色になるのです。また果皮に含まれる香りや種に含まれるタンニン(渋み)もワインに移行するため、より香り高い複雑な味わいのワインに仕上がります。   ■オレンジワインの歴史 オレンジワインは今からおよそ8000年前、現在のジョージアあたりで製造が始まった歴史の長いワインです。 実際、ジョージアはワインづくりの発祥の地として知られており、当時のワインづくりに関する遺跡なども出土しています。 ワインといえばフランスやイタリアというイメージがあるので、ジョージアがワインの発祥の地であることを意外に思う方も多いのではないでしょうか。 ジョージアでは古来より「クヴェヴリ」といわれる土の中に埋めた陶器の中でオレンジワインを製造してきました。 空調などが存在しなかった時代でも、土の中に埋めることで安定した温度のもとでワインを発酵させたり、熟成させることができたのです。ジョージアにおける「クヴェヴリ」による伝統的な醸造方法は、2013年には世界無形文化遺産に登録されています。 オレンジワインは最先端のワインというわけではなく、ワインの中では最も古い部類に属するワインということができるでしょう。 ただジョージアは長い間、旧ソ連の支配下にあったためオレンジワインが国際市場には出まわることは、ほとんどありませんでした。 そんなオレンジワインを世に広めたいという各国の生産者たちの努力により、現在では日本を含むさまざまな国でオレンジワインが生産されています。   ■オレンジワインに使われるブドウ品種 オレンジワインはどのようなブドウ品種からつくられているのでしょう? オレンジワインの本家ともいえるジョージアでは、主に「ルカツィテリ」や「ムツヴァネ」といった品種からつくられています。 「ルカツィテリ」は「赤い茎」という意味で果皮が厚く、アプリコットや黄桃の風味が特徴の品種です。一方、「ムツヴァネ」はピーチ系の風味や華やかなアロマを持ち、ミネラル感にも優れています。 ジョージア以外の国では、ゲヴェルツトラミネールやヴィオニエなどの品種からつくられるのが一般的で、これらの品種は「アロマティック品種」と呼ばれ、ブドウ本来の香りがはっきりと表れる品種に分類されます。 「アロマティック品種」のほうが「スキンコンタクト」により、香り高いワインになりやすいといわれています。 またイタリアではピノ・グリージョ、日本では甲州のように、その土地で生産が盛んなブドウ品種からオレンジワインがつくられることもあります。   ■オレンジワインの魅力 最後にオレンジワインの魅力をお伝えしましょう。 ひとくちにオレンジワインといっても、中にはスパークリングのオレンジワインもあり、味わいやスタイルはさまざまです。少し甘みがあってマイルドな飲み口なものもあれば、香りや味わいに独特のクセがあるものまで、さまざまな個性を持つものが存在します。 クセが強いものは好みがわかれるところですが、どんなオレンジワインにも共通していえることは、通常の白ワインに比べてタンニン(渋み)が豊富、ということです。 渋みは本来、赤ワインに顕著なものではありますが、オレンジワインには赤ワインほどではないものの、渋みを感じます。つまり、オレンジワインは白ワインと赤ワインの中間的な味わいで、白ワインと赤ワインの両方の良さを持っているワイン、といえるのです。 そのため、オレンジワインは魚料理でも肉料理でもオールマイティーに合わせやすく、ワインと相性が良くないとされる中華料理にもよく合います。このように幅広い料理と合わせやすいフードフレンドリーなところが、オレンジワインの最大の魅力なのではないでしょうか。   新しいようで、実はとても古かったオレンジワイン。 現在ではさまざまな国でつくられ、多種多様なオレンジワインが存在します。赤ワインと白ワインの両者の良さを併せ持つオレンジワインは、さまざまな食事と相性の良い万能選手!皆さんもぜひオレンジワインを試して、その魅力に触れてみてくださいね。      

フランスの一大銘醸地「ブルゴーニュ地方のワイン」とは?

ワイン王国・フランスの中でも、特に銘醸地として名高いブルゴーニュ地方。 今回はそんなブルゴーニュ地方の気候・風土から、ブドウ品種やワインの特徴、郷土料理にいたるまで詳しく解説しています。 ブルゴーニュ地方のワインをもっと楽しみたい、もっと美味しく味わいたいという方はぜひ参考にしてください。   ■ブルゴーニュ地方とは   ブルゴーニュ地方はフランスの東部に位置し、南北300㎞にわたってワインの産地が広がっています。気候は比較的冷涼な半大陸性気候で夏は暑く、冬は寒いのが特徴です。また、一日の中で昼夜の寒暖差が大きく、この寒暖差がブドウの栽培に良い影響をもたらしています。 ブルゴーニュ一帯は、ジュラ紀(約2億年~1億5千万年前)の時代には浅い海に覆われていました。牡蠣などの貝類の化石から成る石灰質や粘土石灰質の土壌はピノ・ノワールやシャルドネといったブドウ品種の栽培に適しています。なお、ブルゴーニュ地方の最も南に位置するボジョレー地区は花崗岩質土壌です。 今でこそ銘醸地として名高いブルゴーニュ地方ですが、この地のワインづくり発展の歴史はカトリック修道会の貢献なしには語れません。カトリックの修道士たちは、わずかな畑の場所の差がワインの個性に違いをもたらすことを見抜きました。 そして、そこから「特級畑(グラン・クリュ)」や「一級畑(プルミエ・クリュ)」といった畑ごとの格付けが制定され、今日の銘醸畑の基礎を築いたのです。   ■ブドウ品種   ブルゴーニュ地方のワインは一般的に、複数の品種のブドウをブレンドするのではなく単一のブドウ品種からつくられます。ここからはブドウの品種別に紹介していきましょう。 まず、赤ワイン用のブドウ品種で主要な品種がピノ・ノワールという品種です。ピノ・ノワールはブルゴーニュ地方の日当たりの良い粘土石灰質の土壌でよく育ちます。 ピノ・ノワールのワインは赤いベリー系の果実やバラの香りが顕著で、熟成するとトリュフや紅茶などの香りがあらわれる特徴があります。赤ワイン用の品種には、ほかにもガメイという品種があります。ボジョレーのような花崗岩質を好む品種で、フレッシュな果実味と軽やかな味わいが特徴です。秋の風物詩としておなじみの「ボジョレー・ヌーヴォー」も、実はガメイからつくられています。 次に、白ワイン用の品種を見ていきましょう。白ワイン用の品種で主要な品種はシャルドネという品種です。ミネラル分の多い土壌を好み、ブルゴーニュ地方のような石灰質の土壌では特に高品質なワインを生み出します。 特にブルゴーニュ地方のシャブリ地区でつくられるシャルドネのワインが高名です。ほかにもアリゴテという品種が栽培されており、クレマン・ド・ブルゴーニュ(スパークリングワイン)などに使用されています。   ■ブルゴーニュのワインの香りや味わいの特徴 「ワインの王」とも呼ばれるブルゴーニュ地方のワイン。しかし同じブルゴーニュ地方のワインであっても、地区ごとに生産されるワインの個性はさまざまです。 ブルゴーニュ地方のワインの産地で最北に位置するシャブリ地区では冷涼な気候と牡蠣の化石を含む石灰質土壌から、爽やかでミネラル豊かなシャルドネの白ワインが生産されています。  高級ワインとして知られるロマネ・コンティの畑を有するコート・ド・ニュイ地区では、生産されるワインの9割近くがピノ・ノワールからつくられる赤ワインです。この地区の赤ワインは特に優れた芳香をもち、長期熟成に耐えることができます。  コート・ド・ニュイ地区の南に位置するコート・ド・ボーヌ地区では赤ワインだけでなく、白ワインの生産も盛んです。白ワインの特級畑(グラン・クリュ)が集中しており、エレガントで力強い白ワインが多く生産されています。 ブルゴーニュ地方のワインの産地で最も南に位置するボジョレー地区は、ガメイからつくられるボジョレー・ヌーヴォーで有名な産地です。その一方で、長期熟成に耐えうるポテンシャルのあるガメイの赤ワインもつくられています。   ■ブルゴーニュのワインと相性抜群のブルゴーニュ郷土料理   最後にブルゴーニュ地方の郷土料理を紹介しましょう。ワインの産地として名高いブルゴーニュ地方にはワインに合う郷土料理がたくさんあります。 まずビストロの定番メニューでもある「ブッフ・ブルギニョン(牛肉の赤ワイン煮)」。  ブルゴーニュのワインで牛肉をじっくり煮込んだ料理でブルゴーニュの赤ワインと相性抜群です。 次にフランス人が大好きな「エスカルゴ・ア・ラ・ブルギニョンヌ(ブルゴーニュ風エスカルゴの殻焼き)」。ニンニクバターの風味が特徴的で、ブルゴーニュの白ワインと好相性です。 ほかにも定番の前菜に「ジャンボン・ペルシェ(ハムとパセリのゼリー寄せ)」があります。 ハムとパセリをコンソメ風味のゼリー寄せにしたもので、ブルゴーニュの白ワインやボジョレー地区の赤ワインなどと抜群の相性です。フランス料理店やビストロなどでこれらの料理を召し上がる機会があれば、ぜひブルゴーニュのワインを合わせて楽しんでください。   ブルゴーニュのワインについて詳しく解説しましたが、いかがでしたか?  知識はつけばつくほどワインが美味しく、楽しく感じられるようになります。ぜひ今以上にブルゴーニュのワインを楽しんでみてくださいね。